秩父札所小話① -札所はいつできたの?
札所はいつできたの?
1234年、鎌倉時代に秩父札所が創設されたと言われています。江戸時代には一大ブームとなりました。札所というのは、人々の思いや優しさによってできたといわれています。秩父には多くの山があるので、はじめは修行場所としてお坊さんが走っていた道が今の札所巡りの道になっていると考えられています。そのうち巡拝者が増えるにつれて、あとから来る人が迷わないようにと案内板や安全祈願が置かれるようになりました。安全祈願に観音さまやお地蔵さんが置かれるようになると、そこに食べ物や飲み物を提供する人が増え、お供物をしていく人が増え、屋根が付くようになり、建物らしくなっていき、お賽銭箱が置かれるようになりました。その後、そこに住み始めた人が後にお坊さんと呼ばれるようになっていきました。
10番目の札所は、1490年に曹洞宗のお寺として設立されました。そのころから札所巡りが楽しまれていたことが、既に残されている書類から伺えます。
証拠はありませんが、お坊さんが管理運営を担当するようになったため、宗派が重要な役割を果たしていたことは確かでしょう。また、宗派に関する情報は口伝で伝えられていたと考えられます。秩父札所の歴史は、信仰や文化の変遷を物語る貴重な資料となっています。
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